膝の黒ずみをきれいにするためにはどのような成分が効果的なのでしょうか。
一般的に皮膚科で黒ずみをケアしようとすると、ハイドロキノン配合の塗り薬を処方されることが多い様ですが、じつはこのハイドロキノンは副作用があり使用する際には要注意の成分です。
膝の黒ずみに対しては一定の効果があるものの、使用するのはあまりおススメできません。
ハイドロキノンについての詳細と、膝の黒ずみケアにはハイドロキノンではなく黒ずみクリームがおススメなワケをまとめました。
目次
ハイドロキノンについて
まずはハイドロキノンがどのような成分なのかを知っておくことにしましょう。
ハイドロキノンの効果
ハイドロキノンは自然界にもともと存在する成分で、美容成分として利用する場合には、強力な美白効果があります。
一般的に美白効果があるとされるプラセンタ、ビタミンCよりもはるかに高い美白効果があり、海外の国々では広く使用されている成分です。
ハイドロキノンは膝の黒ずみの原因となるメラニンを破壊し、メラニン蓄積を許さないため、膝の黒ずみに効果があります。
ハイドロキノンの副作用
高い美白効果があるならば、ぜひ膝の黒ずみ解消のために利用したいところですが、じつはハイドロキノンには深刻な副作用の可能性があり、使用する際には十分な注意が必要となります。
高い効果の反面肌への刺激が非常に強い
高い美白効果があり、メラニンによる黒ずみに対して効果があるハイドロキノンですが、その反面非常に刺激的な成分である事も確かです。
敏感肌、もともと肌が弱い、肌の状態が良くないときなどに使用すると、かゆみやかぶれ、肌荒れをおこしやすくなります。
非常に強力な美白効果を持つハイドロキノンは、細胞内のメラノサイトを直接的に潰すことが可能です。
その結果として、ハイドロキノンの効果によってメラノサイトが無くなった部分の肌が他の部分よりも白くなる(白斑)というような肌異常の報告例が多くなっています。
ハイドロキノンのリスク
ハイドロキノンは、肌が敏感な人はすぐにでも、肌の赤みや痒みなどが生じますが、実は、すぐに反応が見られなくとも、継続して使用する事で発症するリスクがいくつかあります。
また、健康被害にも注意が必要なケースがあります。
白斑が生じやすくなる
ハイドロキノンを使う事で、最も躊躇しなければならないのが、“白斑”でしょう。
白斑はハイドロキノン以外の美白剤でも発症してしまう事がありますが、一度発症してしまうと、元の肌色に戻すことはなかなか難しくなります。
ハイドロキノン自体に、メラニン生成をストップする作用がありますから、長期に渡り、同じ箇所にハイドロキノンを使用してしまえば、そこだけ、メラニン生成が行われなくなるため、穴が空いたように空洞化したように白くなってしまいます。
特にメラノサイトに強く働きかけるハイドロキノンは白斑リスクの最も強い成分です。
また、長期でなくとも10%濃度以上のハイドロキノンを使用したケースでは、数日で白斑を発症してしまうことも珍しくはないでしょう。
光老化の影響を受けやすくなる
膝の黒ずみを改善したくてハイドロキノンを使用したのに、なぜか膝にたるみや、シワのようなものが目立ってきたという時があります。
これは、ハイドロキノンがメラニンを抑えて、紫外線に対して過敏に反応してしまう光老化によるものです。
ハイドロキノンは、紫外線に対する抵抗力をさらに弱めて、黒ずみ対策どころか、たるみやシワという新たな、悩みをも引き起こしてしまうことになるのです。
シミができやすくなる
膝の黒ずみ悩みがきっかけでハイドロキノンを使用したのに、ハイドロキノンによる炎症が続けば、シミや色素沈着がさらに酷くなるケースがあります。
まさに、“ミイラ取りがミイラになる”と言っても良いでしょう。
発ガン性も考慮
ハイドロキノンのラットによる実験では、ハイドロキノンをラットに投与し続けることで、発ガン性が認められたという報告もあります。
ですが、あくまでも、ラット実験なので、人体に対する発ガン性は定かではない部分は否めません。
いずれにしても、ハイドロキノンはメラノサイトという皮膚細胞を破壊するわけですから、遺伝子情報も破壊しがん細胞を発症することも否定はできないでしょう。
妊婦、胎児への影響
妊娠すると、ホルモンバランスが乱れることから膝だけでなく様々な部位が黒ずみやすくなります。
そこで、メラニン抑制の最も強いハイドロキノンに手を出してしまいたくなるものです。
ですが、ハイドロキノンは、ある意味タバコやお酒と同じで妊娠中の女性やその胎児にとって有害である事は否めないでしょう。
大切な胎児を守るためにも、妊娠中の高濃度なハイドロキノンの使用は控えるべきです。
ハイドロキノンの使用時は慎重に!
仮に、ハイドロキノンを使用する時は慎重に以下のような点を実施していくことになります。
怠れば、膝の黒ずみ緩和どころか、余計に黒ずみをひどくさせてしまうことになります。
劣化を防ぐための保存法を厳守!
ハイドロキノンは、最も不安定な成分です。
ハイドロキノンが劣化してしまえば、ベンゾキノンという物質に変化し、肌の炎症を引き起こすことになります。
こうした劣化を防ぐためにも冷所保存が理想的です。さらに、使用期限を確実に厳守する事が大切なのです。
長期間の使用は避ける
ハイドロキノンにより、膝の黒ずみが改善されたと実感したら、使用を停止しましょう。
その後もダラダラと使用する事は、副作用のリスクを高めます。
使用は半年を目処とし、それ以上の使用は控えましょう。
濃度2%前後が理想的
皮膚科医が処方するハイドロキノンは、濃度が高めの事が多いです。
自分で市販品を選ぶ場合、ハイドロキノンの濃度は2%前後が理想的でしょう。
また、海外輸入のハイドロキノンは日本人の肌に合わないケースも多いため、日本人向けに処方された商品を選ぶ必要があります。
バリア機能を高めるための保湿を十分に!
ハイドロキノンを使用すれば、肌の防御力であるバリア機能が低下しやすくなります。
このバリア機能は潤いが満たされている事で確立されるため、保湿は十分に行う必要があるのです。
使用後の日焼けには厳重注意
そもそもメラニンは紫外線から肌を守るために生み出される、いわば肌の防御反応そのものです。
ハイドロキノンによってメラニンを消した部分の肌は、防御機能が全く無いという状態になっているため、紫外線による肌ダメージを直接的に受けてしまいます。
ハイドロキノンで美白した部分の肌はこのような状態のため、紫外線を浴びてしまうと前よりも深刻な黒ずみができてしまいます。
黒ずみクリームで着実にケアしていくのがベスト!
このように、ハイドロキノンは高い美白効果の反面、深刻な副作用という一面を併せ持っています。
リスクと隣り合わせの成分を使用するよりは、やはり黒ずみ専用の黒ずみクリームで着実にスキンケアをしていく方が安心安全なうえ、仕上がりもきれいになるでしょう。
膝の黒ずみを解決したいのであれば、ハイドロキノンの即効性に頼らず、肌に優しい黒ずみクリームでのセルフケアをおススメします。
まとめ
頑固な膝の黒ずみには即効性が期待できるハイドロキノンですが、濃度や使用法を間違えればそれ以上に副作用が懸念されます。
副作用は痒みや炎症などをはじめ、妊婦さんの健康被害や白斑とよばれるような皮膚疾患など、あらゆる方面から懸念されるため、ハイドロキノンの知識を得ないまま使用を継続する事はできないのです。
また、仮にハイドロキノンで膝の黒ずみを改善させるのであれば、保湿や保存法、やめるタイミングなどあらゆる面で気を使う事になるでしょう。
こうしたケアは、とても面倒です。
そう考えれば、効果はゆるやかではありますが、副作用のない安全な黒ずみケアクリームの使用が望ましいでしょう。
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